こんにちは
かぶカウです
今日は電通グループ(4324)の株価を
分析していきたいと思います。
この記事はこのような疑問にお答えします。
- 電通の最近の業績ってどうなの??
- 電通の株を購入しようと思っていたかた
- 今後の株価どうなるのだろう?
- 銘柄分析の手法が知りたい!
なお、本記事では2023年5月19日時点でのデータを元に分析していきます。
※投資は自己責任です。本ブログでは特定の銘柄の購入を勧める、または株価を予言するものではありません。最終的な投資の判断はご自身で行ってください。
結論
まずはいつものように株価予想を結論から話します。
電通グループの株価は
短期的に4,620円→4,390円まで下がる
と予想します。
その理由を解説します。
電通グループってどんな会社?
電通は国内で圧倒的な規模を誇る広告代理事業を行なっている会社です。
世界的に見ても規模の大きな広告代理店です。
2022年の企業ホームページからのデータでは、売上総利益、いわゆる粗利がなんと1.1兆円です。
日本で創業し、現在では145の国と地域で事業展開を行なっている企業です
グループ従業員数はなんと約69,000人で岡山県総社市の人口とほぼ同じです。
最近の値動き
最近の値動きは下図のチャートのとおりです
5月15日に決算を出していて、決算後は約8%株価を暴落させましたが、ここ数日で少し戻した感じがあります。
先日の決算の内容はどんな内容だったの?
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4324/tdnet/2281559/00.pdf
出典:電通グループHPより
上記は2023年12月期第1四半期決算です。
まとめると次のような内容です。
✅売上高は過去最高更新
✅経常利益マイナス44.8%(対前年同四半期比)
✅最終利益マイナス約50%
これに相場が反応し、5月16日に暴落を起こしました
指標分析
次にファンダメンタルズの視点からを分析していきます。
時価総額
1兆2,200億円
電通は時価総額1兆円超えの大規模な会社です。
これまで私が分析してきた銘柄の中でも最も大きな時価総額の会社です。
PER・PBR
PER 12.2倍
PBR 1.4倍
PERは割安な水準ですがPBRはやや割高な値が出ています。
結局それって割安なの?
米国の投資家、ベンジャミン・グレアム氏が提唱したミックス係数を使った判断では
PER×PBR<22.5であれば割安と判断されます。
電通のミックス係数は17.8です。
ミックス係数の観点で言えば割安と判断できます。
ROE(自己資本利益率)、ROA(総資産利益率)
ROE 6.8%
ROEは企業の自己資本(株主資本)に対する当期純利益の割合
つまり、投資家が出資した資本に対し、会社がどのくらいの利益を上げているかを表す財務指標です。
ROEの数値が高いほど経営効率が良いと言えます。
上場企業の平均が9%で
10%以上あれば優良企業と言われているので
電通グループのROEはやや平均以下な数値といえます。
ROA 1.7%
ROAは会社が持っている総資産を利用して、
どの程度の利益を上げているかを示す指標です。
つまり資産を有効活用できているか知ることができる指標です。
日本企業の平均が約4%なので、この数値もやや平均以下であると言えます。
自己資本比率
24.8%
一般的に30%以上あれば問題ないと言われているのでやや低めの数値であると言えます
信用倍率
0.15倍
信用買い残と信用売り残との比率を示している指標です。
1倍を超えれば将来の売り圧力である信用買い残が多い状態です。
つまりこの値が大きいほど、今後の株価が上がりにくくなります。
電通グループの最近の信用倍率は
4/14 0.19倍
4/21 0.17倍
4/28 0.11倍
将来の買い圧力ほうが高い状況です。
信用倍率的には短期的には株価は上がりやすくなってきたと言えます。
配当金
配当金の推移は下図のとおりです。
今期の予定配当は157円/株です。
配当金はコロナ禍で一度は減配するものの年々増配傾向にあります。
配当性向も32%ですので無理のない範囲で配当金を出しています。
仮に今期予定通りの配当があるとすれば、配当利回りは3.39%です。
ニュース
以下は電通グループHPに掲載されていたニュースです。
ニュースでは2022年の広告費の市場規模が過去最高の7兆円規模に伸長したことが発表されていました。
コロナ禍でいったんは広告費の減少がありましたが、乗り越えて過去最高を突破してきました。
今後広告需要は高まり、広告業界は盛り上がっていくことが予想されます。
電通にとっては追い風になるニュースでした。
業績
売上高を見てみると、少しずつ上昇している傾向にあります。
今回の1Qの決算発表でも売上は前年同期比6.1%の増収と発表もありました。
一方で収益性はというと、通期予想の業績は−50%とする予測が出るなど、非常に厳しい内容となっています。
電通グループの2023年12月期の決算短信によると、収益性が下方修正された理由は以下の3点です。
✅物価上昇およびコロナ禍から の回復に伴う諸経費の増加
✅子会社による賞与引当方法の変更などにより販管費が増加
✅諸外国(アメリカ、ドイツ、フランス、イタリア、中国など)での売上減少
財務の健全性については下記の図をご覧ください。
下図のように負債が現金等を上回っている経営状態が続いています。健全性としてはやや厳しいものがあります。
チャート分析
続いてチャートを見ていきたいと思います。
上図はここ1ヶ月間のチャートです。
最近は高値圏を上昇トレンドで動いてきましたが、決算を受けて、1日で暴落しました。
おお、すごく安くなっていてお買い得じゃない!今が買い?
それがそうでもないのです。下図は直近1年間のチャートです。
こうしてみるとまだ安いとは言えません。
ただ今回の暴落を受けて、ここ数ヶ月の間で見れば安値をつけているので、
この後も下落するようであれば、機を見てエントリーするのは個人的にありかなと考えています。
まとめ
電通グループの株価は
短期的に4,620円→4,390円まで下がる
と予想します。
その理由をまとめると
- チャートをみると暴落で株価を下げたが、依然として高値圏にあるため
- 過熱感のあるチャートの形状をしているので、直近の安値である4,390円付近までは株価は徐々に落ち着いていくと予想するため
また、ファンダメンタルズ分析で見ても、長期的には財務と業績は現状あまり良いとは言えないので、
今後のトレンドとしては下落基調になりそうと考えています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
読んだ感想や分析してほしい銘柄などありましたらコメントいただけますと嬉しいです。
以上です!
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