こんにちは!かぶカウです
今日は言わずと知れた大企業の日本電信電話(9432)の株価を分析していきます。
日本電信電話というと株をやっているかた以外は
もしかしたらあまり馴染みがない名前かもしれません。
日本電信電話は通信事業国内最大手の「NTT」という会社です。
(以下、日本電信電話をNTTという。)
そうです。携帯電話のdocomoの運営会社です。
この記事では、このようなかたの疑問を解決します!
- 最近の業績ってどうなの??
- NTTの株を保有していて業績が気になるかた
- これからNTTの株を購入しようと思っていたかた
- 今後の株価どうなるのだろう?
- 銘柄分析の手法が知りたい!
なお、本記事では2023年5月24日時点でのデータを元に分析していきます。
※投資は自己責任です。本ブログでは特定の銘柄の購入を勧める、または株価を予言するものではありません。最終的な投資の判断はご自身で行ってください。
結論
まずはいつものように株価予想を結論から話します。
NTTの株価は
中長期的に4,204円→4,600円付近まで上がる
と予想します
その理由を解説していきます。
NTTってどんな会社?
国内最大手の通信事業者で、みなさんご存知docomoの運営会社です。
言わずと知れた超大企業で、2021年の営業収益はなんと12兆1,564円
従業員数は驚異の333,850人で群馬県前橋市の人口とほぼ同じ水準です(令和5年4月末日現在)
データは下記のリンク 日本電信電話公式HP「数字でわかるNTT」より
https://group.ntt/jp/group/at_a_glance.html
最近の値動き
最近の値動きは上図のチャートのとおりです。
最近の株価は4,000から4,300円付近をヨコヨコに推移してきていますが、株価は順調です。
決算はどんな内容だったの?
下のリンクは5月12日に発表された2022年度の(2022年4月1日〜2023年3月31日)の決算です。
https://group.ntt/jp/ir/library/results/2022/pdf/fy2022q4kessan0512.pdf
まとめると下記の内容です。
堅調な内容の決算だったんだね!
ところで、これを受けて株価は少し下がっているようだけど
何か理由はあるの?
1つは最近のNTTの株価は順調に上昇してきたことです。
高値圏を推移していたため、株価は決算で少し調整が入り、下落した可能性があります。
2つ目は決算で発表された株式分割です。
詳細は後述しますが、令和4年7月1日を基準に、株式1株を25株に分割する発表がありました。
通常は株式分割をするとその後の株価は上がりやすくなるのですが、
投資家の中で「なんでこのタイミングで25分割?」という戸惑いもあり、
株価には慎重さが現れたと考えられます。
指標分析
次にファンダメンタルズの視点からNTTを分析していきたいと思います。
時価総額
15兆2,269億円
NTTは時価総額15兆円を超える超大企業です
PER・PBR
PER 11.4倍
PBR 1.67倍
PERは割安水準、PBRはやや割高な値が出ています。
同業のKDDIと比べても割高な印象はありません。
まあまあこのくらいかなといった印象です。
近年のPER水準でみてもそこまで割高でもない水準が継続しています。
割安かどうかの判断基準であるミックス係数で見ても、
NTTは19.038なので割安と言えます。
ROE(自己資本利益率)、ROA(総資産利益率)
ROE 14.2%
ROEは企業の自己資本(株主資本)に対する当期純利益の割合
つまり、投資家が出資した資本に対し、会社がどのくらいの利益を上げているかを表す財務指標です。
ROEの数値が高いほど経営効率が良いと言えます。
上場企業の平均が9%で
10%以上あれば優良企業と言われているので
NTTのROEは優秀な値であるといえます。
ROA 4.8%
ROAは会社が持っている総資産を利用して、
どの程度の利益を上げているかを示す指標です。
つまり資産を有効活用できているか知ることができる指標です。
日本企業の平均が約4%なので、この数値も平均以上です。
自己資本比率
33.8%
一般的に30%以上あれば問題ないと言われているので合格ラインと言えます。
信用倍率
4.94倍
信用買い残と信用売り残との比率を示している指標です。
1倍を超えれば将来の売り圧力である信用買い残が多い状態です。
つまりこの値が大きいほど、今後の株価が上がりにくくなります。
NTTの最近の信用倍率は
4/28 2.28倍
4/21 6.09倍
将来の売り圧力ほうが高い状況です。
つまり上値がやや重いと言えます。
ベンチプレスで例えると55kgくらいです。
信用倍率的には短期的には株価はやや上がりにくいと言えます。
配当金
配当金の推移は上図のとおりです。
順調に増配しています。
配当性向も概ね30%〜40%を推移しているので、今後も問題なく配当を出してくれそうな銘柄です。
また、今回の決算発表で来期も増配予定と発表されました。
100株の保有で125円の年間配当金予定ですので現在の株価で考えると
配当利回りは2.9%です。
ニュース
最近のNTTのニュースといえばやはり「株式分割」でしょう。
https://group.ntt/jp/newsrelease/2023/05/12/230512b.html
上のリンクはNTTのHPに掲載されている株式分割のお知らせページです。
NTTは7月1日に保有株式を1対25の割合で株式分割することとしました。
一般的に株式分割をすると、株が買いやすい金額になるため、
より多くの投資家に買われる原因となります。
それゆえに、分割後の株価は上がりやすくなると言われており、
現在保有しているかたにとっては追い風となる記事です。
なぜ25分割なのかは明らかにされていませんが、
公式HPには下記のように記載がありました。
2024年から新しいNISA制度が導入されることも踏まえ、株式分割を行い、投資単位当たりの金額を引き下げることにより、より投資しやすい環境を整え、当社グループの持続的な成長に共感していただける投資家層を幅広い世代において拡大することを目的としております。
出典:NTTのHPより引用 https://group.ntt/jp/newsrelease/2023/05/12/230512b.html
このことから、より若い世代や投資初心者でも買いやすい株価を実現することで2024年からはじまる新NISAに対応する準備をしているのかなと推測しています。
それにしても今の株価の25分の1で買えるとなると16,000円で単元株が買えるので
非常に買いやすい価格になりますね。
業績
では、次に業績を見ていきます
まずは収益性の観点から見ていくと
順調に売上、純利益、利益率を伸長させていることがわかりますので収益的には問題ありません。
次に貸借対照表でNTTの財務を分析すると
負債がやや近年増えてきていますが、伴って資産と純利益も増えてきていることがわかります。
今後の更なる成長も期待していきたいところです。
キャッシュフロー計算書による分析
キャッシュフロー計算書を見ると、投資活動、財務活動によるキャッシュフローで赤字が続いています。
最新の決算短信では、投資活動の赤字について「有形固定資産・無形資産及び投資不動産の取得による支出」としています。
有形固定資産とか無形固定資産とか投資不動産て一体なんなの?
①有形固定資産:通常1年以上にわたって使用される企業の資産となるもの 例 工場機械、土地
②無形固定資産:通常1年以上にわたって使用される目に見えない企業の資産になるもの 例 商標権 のれん(ブランド力)等
③投資不動産:収益を創出する目的で購入された不動産
財務活動の内訳は「配当金による支出が4,397億円、借入債務の収支が6,930億円の収入」です。
営業活動によるキャッシュフローはプラスですが、近年減少傾向にあります。
企業が自由に使えるお金であるフリーキャッシュもプラスですが、近年減少傾向にあります。
キャッシュフロー計算書を見ると、将来の財務状況に少し懸念を感じられます。
チャート分析
続いてチャートを見ていきたいと思います。
上図はここ1ヶ月間のチャートです。
青い線でトレンドラインを引いてみると
概ねヨコヨコの状態が継続していますが、最近は決算後に株価を上げ、
それがここ数日で落ち着いてきた印象があります。
また、下記のチャートは1年間のチャートですが、1年間のチャートで見ると、
最近の株価は1年の中で最も高いところにあることがわかります。
私は、今後の株式分割や、経営状況の改善、伸長によっては
株価はさらに上昇することが期待できる銘柄だと考えています。
まとめ
NTTの株価は
中長期的に4,204円→4,600円付近まで上がる
と予想します。
その理由をまとめると
- チャートが上昇トレンドだから
- テクニカルで1年間のチャートで最も高く、抵抗線がないため株価は上がりやすくなっているから
- 業績優良なので中長期で成長が見込める会社だから
- 株式分割でより多くの投資家に買われるようになるため
- 増配傾向が続いていて人気の銘柄だから
今後の業績に期待しながら動向を見守っていきたいと思います。
ちなみに、5月23日にNTTの株を4,183円で購入しました。
このトレードがどうなったか、今後の記事をお楽しみに!
最後までお読みいただきありがとうございました。
読んだ感想や分析してほしい銘柄などありましたらコメントいただけますと嬉しいです。
以上です!
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