ENEOS/エネオスの今後の配当や株価がどうなるのか分析します

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かぶカウ

こんにちはかぶカウです

最近石油販売シェアが国内首位のエネオスホールディングス(ENEOS)(5020)の株価が最近安くなってきました。

本記事では、その理由や直近の業績、今後の株価、将来性を分析していきます。

この記事では、このようなかたの疑問を解決します!

  • エネオスってどんな会社?
  • 最近の業績ってどうなの?
  • 高配当だけど今後も大丈夫?
  • 今後の株価どうなるのだろう?
  • 銘柄分析の手法が知りたい!

なお、本記事では2023年6月7日時点でのデータを元に分析していきます。

※投資は自己責任です。本ブログでは特定の銘柄の購入を勧める、または株価を予言するものではありません。最終的な投資の判断はご自身で行ってください。

目次

結論

まずは今後の株価予想を結論から話します。

エネオスの株価は

中期的に478円→532円まで上がる

と予想します。

その理由を解説していきます。

エネオスってどんな会社??

エネオスといえばガソリンスタンドのイメージがあるかたは多いのではないでしょうか。

そのイメージどおり、エネオスは国内の石油販売でトップの会社です。

そのほかにもEV事業や、家庭用都市ガス、LPガスの提供といったエネルギー事業を行っている会社です。

ちなみに前回紹介したINPEXも石油関連企業でした。

石油の販売という観点ではENEOS(40%のシェア)がINPEX(6%のシェア)よりも圧倒的なシェアを誇っています。

最近では石油関連銘柄の分析が多く、かぶカウは石油王にでもなりたいのかという声が聞こえてきそうですが、INPEXも過去に銘柄分析しているのでよかったらご覧ください。

かぶカウ

石油王になれるものならなりたいものだよ。ははは

最近の値動き

出典:Trading Viewより引用

最近の値動きは上図のチャートのとおりです。

5月11日に決算を出していて、これを受けて株価は一度大きく上昇しましたがそこから現在ではジリジリと株価を下げている展開になっています

かぶカウ

決算はどんな内容だったの?

下記が決算短信のPDFです。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/5020/tdnet/2272824/00.pdf

かぶカウ

なんか難しそうだな、、ざっくり要点だけ教えてよ

そんなめんどくさがりなかぶカウのために概要をまとめました。

決算のポイントはこれ!
  • 売上高前期比+37.5%
  • 純利益は対前期比−73.2%
  • 次期(通期)の業績予想は売上高マイナスだが、純利益は+25.2%予想
  • 次期の配当金は22円を維持予定
かぶカウ

ひええ、純利益がマイナス73パーセントだって?!
大丈夫なの?

今回の決算では、売上はプラスでしたが純利益はなかなか厳しい結果が出ていましたね。

それぞれのその原因は下記のとおりです。

  • 売上増の要因は原油価格の上昇によって販売額が増加したこと
  • 当期純利益の減少は円安の影響で原油などの仕入費用が増加したこと

円安になるということは円の価値が下がって、同じ金額でも外国から仕入れられる原油量が少なくなってしまいます。

故に、売上が大きくても仕入値も大きくなってしまうことから営業利益や純利益が減少してしまいました。

そういった要因もあり、前期では7%以上あった売上高営業利益率は1.9%に落ち込んでいました。

用語解説

売上高営業利益率:売上高に占める営業利益の割合のこと一般的に20%あると超優良企業とされている。

一方で、会社では次期の業績について今期よリは円高が進んでいくと予想しており、営業利益や純利益は今期よりは回復する予想をしています。原油の販売は為替との関係性が切っても切り離せない関係なのです。

指標分析

それではファンダメンタルズの視点からエネオスを分析していきたいと思います。

時価総額

1兆4,515億円

エネオスは時価総額が1兆円を超える大きな会社です。先日分析したINPEXは2兆円を超えていましたが、両方とも安心して保有できるくらいの大企業です。

PERPBR

PER 8.0倍

PBR 0.5倍

同業他社の出光興産、コスモHD、INPEXも同水準です。

PERもPBRも割安といえます。

最近のレンジでPERを見ると、最安ではないですが、ここ数年の中では平均的な位置にいることがわかります。

出典:Trading Viewより引用

割安基準を測るミックス係数を調べると4.0で、22を大きく下回っています。

ROE(自己資本利益率)、ROA(総資産利益率)

ROE 5.0%

ROEは企業の自己資本(株主資本)に対する当期純利益の割合

つまり、投資家が出資した資本に対し、会社がどのくらいの利益を上げているかを表す財務指標です。

ROEの数値が高いほど経営効率が良いと言えます。

上場企業の平均が9%で、10%以上あれば優良企業と言われているので

エネオスのROEは低い値です。

今期は純利益がマイナスだったこともあり、その影響が出ています。

ちなみに前回のINPEXは10%を超えていましたので、いかに低い値かわかると思います。

ROA 1.4%

ROAは会社が持っている総資産を利用して、

どの程度の利益を上げているかを示す指標です。

つまり資産を有効活用できているか知ることができる指標です。

日本企業の平均が約4%なので、平均以下の値です。

自己資本比率

28.7%

 一般的に30%以上あれば問題ないと言われていますので、エネオスは概ね問題のない値を出していますが、これもINPEXに比べると非常に低い値です。

信用倍率

17.34倍

信用買い残と信用売り残との比率を示している指標です。

1倍を超えれば将来の売り圧力である信用買い残が多い状態です。

つまりこの値が大きいほど、今後の株価が上がりにくくなります。

エネオスの最近の信用倍率は

5/19        15.95

5/12        6.47

将来の売り圧力ほうが高い状況が続いています。

最近になってさらに倍率が上昇していることも気になります。

つまり上値はとても重いと言えます。

配当金

エネオスは言わずと知れた高配当銘柄として人気です。

権利確定日は年2回の3月末、9月末です。

配当金の推移は下図のとおりです。

出典:Trading Viewより引用

ここ数年は22円をキープしています。

次期の予定配当も22円、今期の配当性向は約46.1%と最近の中では高い値ですが、まだ将来的には増配の余地はあると言えるでしょう。

エネオスの株主還元に関するコメントで会社の中期経営計画には下記の記載がありました

出典:エネオスHPより引用 https://ssl4.eir-parts.net/doc/5020/ir_material_for_fiscal_ym/134429/00.pdf

今後も安定的な配当還元方針があり、減配の下限も22円ということで配当に関しては安心してホールドできそうな銘柄です。また、自社株買いも積極的に行っていくという姿勢にも好感が持てます。

エネオスは株主に対して非常に積極的な還元姿勢がある企業といえます。

かぶカウ

配当金は絶対に減らさないという鉄の意志を感じるね

また、INPEXと比べて、株価的にも買いやすく、配当も高いところは魅力の1つです。

配当利回りは4.54%です。

財務諸表分析

では、次に財務諸表から分析します。

損益計算書

出典:Trading Viewより引用

売上高はここ数年で堅調に推移してきています。理由は原油の売れ行きが好調だったためです。

最近ではEV車などが出てきて、ガソリンの需要が今後低くなってくるということが囁かれていたりしますが、個人的な主観では、まだまだ電気自動車の普及には時間がかかりそうだと思います。

充電スポットの整備が進んでいないことや電気自動車の車種が限定されているので、利用者に対する利便性が薄いと思うからです。

そのため、しばらくは我々の生活の中心はガソリン車になると考えているので、今後もガソリンの需要は一定あると考えています。

純利益については原油の取引価格の影響を非常に強く受けて、減益しています。

貸借対照表

出典:Trading Viewより引用

今回の決算で発表された貸借対照表を分析すると、

前期に比べて資産、純資産は増加したものの負債も増加しています。

資産の増要因は棚卸資産の増加があります。

用語解説

棚卸資産・・・社内に残っている商品またはその原料のことを指します。また、これらの評価額を円換算したものを貸借対照表に表記しています。

負債の増要因は有利子負債の増加です。棚卸資産の増加に伴う運転資金の増加等に伴い、負債が増加しました。

これに関しては今期の業績が悪かったので、必然的に有利子負債は増加せざるを得ないかなと言ったところです。

負債の支払い能力を測る流動比率は140.9%なので健全性の目安である150%程度から考えると、この先1年以内の有利子負債の支払いには対応できそうです。

キャッシュフロー

出典:Trading Viewより引用

次にキャッシュフローで分析すると、フリーキャッシュフローも今期はマイナスです。

本業営業によって得た利益の営業キャッシュフローでは、運転資金や税金の支払いが、収益を上回ったため、今期はマイナスです。

投資キャッシュフローもマイナスですが、この要因は再生エネルギー事業への投資をおこなったことによるものです。投資キャッシュフローがマイナスなのは積極的に投資活動を行っているということで一定評価できるものだと思います。

財務キャッシュフローはマイナスです。配当金などの株主還元費用の支出によるものです。株主還元に非常に積極的な姿勢は見られます。

テクニカル分析

出典:Trading Viewより引用

続いてチャートを見ていきたいと思います。

上図は1ヶ月間のチャートです。

5月決算後徐々に下げトレンドで、直近はやや上げた形になっています。

また、下図のチャートは1年間のチャートですが、1年前に比べると直近では安値圏にいることがわかります。最も株価を落としたところでは440円だった時もあるので、このジリジリ下げている相場は440円付近までは続く可能性があります

出典:Trading Viewより引用

ここまで分析したとおり、エネオスは高配当で株価は底値圏にあるので、様子を見て仕込んで、中長期で保有すると、非常に魅力的な銘柄なのかなと感じます。

まとめ

エネオスの株価は

中期的に478円→532円まで上がる

と予想します。

その理由をまとめると

  • チャートは440円付近が底値と予想
  • 増配余力もあり、株主還元姿勢も
  • 次期の決算時期までには円高進行と予想し、業績改善見込み

テクニカル的には440円で反発するかどうかが、1つのポイントになりそうです。また、次期の決算の良し悪しが株価に大きな影響を与えそうです。

一方で、直近で信用倍率がやや高い傾向にあるので、短期的にすぐに上昇はしにくいのではないかと考えています。

将来性は原油、天然ガスなどのエネルギー事業からEV事業への転換もあるので、今後も成長が見込めると考えています。

株価が底値に近く、投資金額も手を出しやすい価格なので、初心者の方も手を出しやすい銘柄かなと考えます。

ただし、一つ言いたいのは、投資対象として、もし私が選ぶとすれば、現状の業績からINPEXの方が安心できるなといったところです。(本末転倒なことを言って申し訳ありません)

下記にINPEXの分析記事を貼りますのでぜひご覧いただき、どちらに投資したいか、ご自身でお考え頂ければと思います。

次期に純利益の回復のため、今後円高が進行するのか、原油価格がどうなるのかということを意識していきたいですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

読んだ感想や分析してほしい銘柄などありましたらコメントいただけますと嬉しいです。

以上です!        

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