こんにちは。かぶカウです。
先日NTTの記事を投稿した直後、8月9日に決算発表があったので、どのような内容だったのか解説するとともに、今後の株価がどうなるか予想していきます。
本記事はこのようなかたの疑問を解決します。
・NTTの決算内容をわかりやすく知りたい
・NTTの今後の株価はどうなるの?
・決算の分析方法が知りたい
なお、本記事では2023年8月13日時点でのデータを元に分析していきます。
※投資は自己責任です。本ブログでは特定の銘柄の購入を勧める、または株価を予言するものではありません。最終的な投資の判断はご自身で行ってください。
結論
株価は長期的に180円まで上昇すると予想します。
その理由は決算を分析しながら解説します。
また、前回も今後のNTT株価を予想していますのでよろしければご覧ください。
決算
まずは決算短信をご覧ください。(タップで開きます。)
ざっくりと内容をまとめると以下のとおりです。
・純利益対前年同期比+2.0%
・今後2,000億円の自社株買い
・配当1株5円(前年度と同水準)
・1株あたりの純利益前年同期比+25銭
まず、結果的には堅実な決算内容だったと感じています。
売上高は1.4%プラス、営業利益は5%のマイナスとなりましたが、最終的な純利益はプラスになりました。
株式分割や、政府の持株売却検討のニュースがあったので、今後の株価の動向を心配していましたが、ひとまず安心できそうな内容です。
株価
決算を受けて株価がどうなったのかというと下図のとおりです。
決算発表後、順当に株価を上げていることが分かります。
非常に良い決算というわけではなかったので、爆発的な上昇はありませんでしたが、決算内容が安心できる内容だったためか、株価は現在上昇傾向にあります。
自社株買い
今回の決算でのサプライズといえば、NTTは14億株、2,000億円を上限として自社株買いを発表しました。
自社株買いとは発行しているNTT株をNTT自身が買うことで実質1株あたりの価値が高まる効果が期待できるものです。これにより、株の価値が上がるため、株価は一般的に上昇する傾向にあります。
買い付けの期間は2023年8月10日〜2024年の3月29日なので、長期間で買っていくことになります。
すぐには株価上昇の効果は感じられないかもしれません。
自社株買いの規模は時価総額から考えると約1.3%ですので、2,000億円という金額はそれほど大きい規模ではないのかなと感じます。
発行済株式数は900億株、自社株買いの株式数は14億株なので株数で考えても1.5%ということで規模的には大きくはありません。
この自社株買いについて、決算説明資料では「資本効率の向上、株主還元の充実を図るため」とあります。これまでの自社株買いの履歴を見ても非常に積極的な姿勢が伺えます。
毎年の自社株買いは有り難いですが、自社株買いするにも、肝心なのは会社の業績の良し悪しが大きく関わってくるので、そういった意味では今後のNTTの堅調な成長が鍵になりそうです。
配当金
配当金は今期1株あたり5円を予定しており、この水準は7月1日に行われた株式分割前と同水準です。
現在の株価は163.6円ですので、配当利回りは3.05%です。
東証プライムの平均配当利回りが1.69%ですので、超高配当ではないですが、NTTも比較的高配当に分類されると言って良いでしょう。
私はNTTの強みを配当よりも財務の盤石さだと感じています。
政府の株式売却検討等で短期的に株価を下げたとしても、企業の本質である業績の盤石さがある限り、将来的に株価は堅調に推移すると考えています。
NTTの財務を含めて過去の記事で分析していますのでご興味あればご覧ください。
参考にNTTの今までの配当推移を掲載します。
こうしてみると、株主に対して積極的な還元姿勢があることも分かりますので、私は長期的に安心して保有できる銘柄であると考えます。
株式分割の効果
NTTは株式分割の効果について決算説明資料の中で下記のように発表しています。
当初の狙いである株主の増加は3ヶ月前と比べて、18%増の108万6000人となり順調に増加しています。
確かに、分割前は1株4,000円程度必要でしたので、そこから比べるとだいぶ買いやすい金額になったと感じます。個人的には今後も個人投資家の増加が見込まれると感じます。
財務諸表による分析
今期の決算短信に掲載されている貸借対照表や損益計算書から、財務的な分析を行っていきたいと思います。
貸借対照表
貸借対照表のポイントは以下のとおりです。
・資産、負債、純資産ともに増加
貸借対照表上で資産額は増加している一方で、短期的な負債である流動負債も増加していることから、資産、特に流動資産(おおむね1年以内に使用される現金等の資産)の増要因は借入金によるものであると予想できます。
純資産は増加しているため、財務状態的には健全な状態が保たれていると言えます。
損益計算書
損益計算書は企業の一定期間の営業成績を明らかにしている財務諸表の1つです。
ポイントは以下のとおりです。
・営業利益は対前年同期比287億円の減少
・最終的には純利益はプラスでが、その要因は金融収益(営業外収益)増加によるもの
今回の決算では営業利益が思ったより伸び悩んだということですが、公式HPでは年間計画である営業利益1,200億円についてこのようにコメントしています。
主に地域通信事業セグメントにおける、大規模システム更改等のオペレーション効率化・セキュリティ強化のための先行費用増、ならびに電気代の増等により、第1四半期時点では対前年▲287億円の減益となっているが、概ね想定どおりの進捗となっており、引き続き年間計画の達成をめざす。
出典:NTT HPより引用 https://group.ntt/jp/ir/library/presentation/point_230809.html
キャッシュフロー計算書
キャッシュフロー計算書は、営業、投資、財務の3つの活動でその収支がどうだったのかを分析する財務諸表です。ポイントは以下のとおりです。
・営業、財務CFはプラス
・投資CFはマイナス
このCF計算書を見る限り、本業の営業CFがプラスなのは本業で利益が出せている、財務CFがプラスで財務基盤も安定していることが伺えます。また、投資CFがマイナスですが、これは設備投資を積極的に行なっている結果とも言えるので、今後の業績の向上も期待できます。
結論
保有しているNTT株は引き続きホールド継続
長期的に株価は180円まで上がると予想します。
理由
・盤石な財務
・積極的な株主還元姿勢
この2つの理由から私は今後ともNTTを応援していきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
読んだ感想や分析してほしい銘柄などありましたらコメントいただけますと嬉しいです。
以上です!
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